ルーブル美術館展@横浜美術館

とにかく人の多かった。作品までに何重にも列ができていて、じっくりと作品を鑑賞するということはできなかった。そのせいか、展示作品全体的に印象があまりなく、教科書で見たような作品があるなあ、ぐらいしか感じないものもあった。作品の見せ方にも工夫がなく、よくも悪くもルーブル収蔵品ということばかりが注目されてしまう展覧会だったと思う。もっと見せ方にメリハリが欲しいものである。
それとは別に、収蔵展がやっていて、こちらのほうはそれなりに楽しめた。とくに気に入ったのが写真展示室。もちろん、ボリュームなどには物足りないものがあるが、19世紀の写真の歴史をさらっとおさらいできていい。タルボットやティモシー・オサリヴァンなどが収められていて、素人には、いい。
あと、日本の絵画と版画を集めた展示室で見た里見勝蔵という作家。これまで全く知らなかった人物だが、タッチといい構図といい色使いといい、非常に力強く躍動感があり、とても気になった。いい出会いである。