リフォーム日記 vol.3 実測

大規模にリフォームする際には、今住んでいる家の図面が必要になります。ただ、実際には図面が残っていなかったり、残っていてもなんだか実際の建物とちょっと違うなんてことも少なくありません。


我が家の場合も、ご多分に漏れず、古い図面は部分的にしか残っておらず、現状をすべて図面に起こし直すことになりました。このために行う作業が実測です。


「実測」とは、文字どおり、家の寸法を実際に測定することです。柱や壁の位置や高さ、階段の段数などを主にチェックしていきます。リフォームでは、柱や階段の位置を変えないことが多いので、このあとリフォームのプランを考えていくうえでとても重要な作業です。


そして、この作業が、じつにおもしろいんです。


柱や壁の位置を1つひとつメジャーで確認しながら、図面を起こしていくのですが、その作業の中で、普段は意識していない家のカタチが立体的に感じ取られるようになります。


古い家をつくった建築家や大工さんがどのようなことを考えながら、間取りを考えていたかがだんだんと見えてきて、なるほどよく考えられているんだな(ときにはそれは考え過ぎじゃない、もありますが)と、今住んでいる家がより身近になってきます。


我が家の場合、実測は3時間程度で終わりました。あまり大きくなく単純なプランであったことや、古い家のため、基本的に真壁[※1]だったので、柱の位置が分かりやすくこの程度で終わりました。最近の家は、大壁[※2]が多いので、同じくらいの大きさの家でも、もう少し作業がかかるかもしれません。


さて、これで現在住んでいる家の図面(平面図)が手に入りました。いよいよ次は、この図面もとにした新しいプランの打ち合わせです。


どうなるか。楽しみです。


※1:柱が見える壁の仕上げ方。和室などに用いられます
※2:柱を見せない壁の仕上げ方。柱の位置が外から分からないので、実際に柱がどこにあるかは、壁をはがしてみないと分かりません。