「谷口吉生のミュージアム」＠東京オペラシティーギャラリー

東京オペラシティギャラリーで、「谷口吉生のミュージアム」展を見る。内容は、展覧会の名のとおり、MOMAをはじめ資生堂美術館や葛西臨海水族園、豊田市美術館などが、模型と写真、映像、そして一部図面で紹介されていて、コンパクトながらなかなかおもしろいものだった。
美術館みたいに大きな建物になると、実物で見ないかぎりは、私にはディテールがどうとか図面をみてもピンとこなかったが、建材の紹介など物性を感じられる展示物はなるほどな感じで興味深かった。
しかし、なんといってもやはり一番おもしろかったのが、谷口の考える美術館という空間のありかたで、外部と内部の接続に生まれる空間の処理などは、模型を見ていてもワクワクするものだった。水や中間域など、使われている要素はほとんど変わらないのだが、とても豊かな感じがした。また、ふと先日紹介した、山本理顕の「域」論を思い出しもした。いい展示会である。