時事ネタでは、決してなかった万博本

平らな時代―おたくな日本のスーパーフラット椹木野衣『万博と戦争』を読了。非常に面白い。万博と戦争を同じ平面でとらえているのがとても示唆に富んでいるが、それ以上に磯崎新や浅田孝をはじめとした、70年代前後の思想的背景にあったものが分かり、なるほど。それで磯崎新は、いまああなのか、と納得。はじめに想像していた内容とは違ったが、これはうれしい誤算。しかし、誤植の多い本だった。せめて人の名前ぐらいは校正しろよな、金とるんだから。
それで、次に長らくツンドクしてあった永江朗『平らな時代』(原書房)を読みはじめた。アトリエ・ワンの二人、とてもクレバーである。