木田元『新人生論ノート』
「人生論」と聞いて、
すぐに思い出すのが三木清の『人生論」だが、
本書は、それとは似てもにつかない内容である。
記憶や過去、笑いといった身近なテーマを取り上げ、
筆者自身の体験をまじえて
哲学を考えるというもの。
これだけ書くと、ありきたりの哲学入門書のようだが、
さにあらず。
ハイデガー研究書の、あの難解さとはうってかわって、
小説のように読ませる文章に、
ぐいぐい引き込まれた。
哲学なんて役に立たない、なんて
つまらないことをいってないで、
ぜひ一読するべき本である。
- 作者: 木田元
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2005/02/17
- メディア: 新書
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