カルテジアン座標と世代間ギャップ

阿部仁史 FLICKERまた、無理して短期集中的に書いている。

で、今日は突然だが「カルテジアン座標」。阿部仁史『フリッカー』(TOTO出版)を読んでいたら出てきたことば。
「建築のデザインにおいて用いられている記述法は、いまだ従来の平面・立面・断面といった直交する3つの軸からなるカルテジアン座標によるものである」
という文章に使われていた。
ちょうどその前に「日経アーキテクチュア」でデザインキーワードと世代間ギャップのことが特集されていたのを読んだ。どうも世代間で共通言語で語れないことが多くなってきている。これはどういうことか、なんて切り口だったような。たしかに同じギョウカイでいながら共通言語で語れないのはなにかと不便だろう。第一、日常の仕事に支障が出る。うむ、大事な問題だ。

で、この聞きなれないことばがだんだん気になってきてしまい、調べてみることに。
で、ようするに上の引用のとおりx,y,zの3つの軸からなる空間認識のことらしい。名前の由来はルネ・デカルトデカルトのフランス語表記で、desは省略するので、カルト。で、カルテジアン
うむ、なるほど。1つ勉強になった。これでなんとか留まれる。
しかし、なんだな、こんなことば、普通にポンと文章に使われていて、本当にみんな困らないのかしらん。それにもっと簡単ことば、「x,y,z軸」でもよさそうなのに。そうするとこのことばの踏絵については、世代間という切り口より、別の切り口のほうが適当かもな。なんでもかんでも縦軸だけではねえ。せっかく3次元に生きているんだから。なにしろことばは境界を形作る最も有効な手段でもあるし、たとえば、●●なんて(ん?、これはちょっとヒガミか?)。
あ、そうそう、阿部さんの『フリッカー』は綺麗だし、おもしろい本です。